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「誤嚥性肺炎」と「オーラルフレイル」の関係性



近年、テレビやSNSなどで「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」と「オーラルフレイル」という言葉をよく耳にするようになりました。どちらも難しい専門用語なので、何を意味しているのかわからない、2つを関連付けて話す理由を理解できないという方もいるのではないでしょうか。今回はそんな疑問にお答えする形で、「誤嚥性肺炎」と「オーラルフレイル」について江南市小郷町のグリーンデンタル夫馬がわかりやすく解説をします。


■誤嚥性肺炎とは?


誤嚥性肺炎は、食べ物や唾液、飲み物が誤って気管に入り、肺に侵入することで引き起こされる肺炎です。特に高齢の患者様に多く見られ、嚥下機能の低下や嚥下障害がその主な原因です。嚥下機能が低下すると、食べ物や飲み物が正しく食道に入らず、気管に入りやすくなります。これにより、細菌が肺に侵入し、炎症を引き起こします。


◎誤嚥性肺炎の症状

誤嚥性肺炎の特徴的な症状としては、咳、発熱、痰の増加、呼吸困難などがあります。これらの症状は、普通の肺炎と似ていますが、特に食事中や飲水中にむせることが多い場合は、誤嚥性肺炎の可能性が高くなります。また、誤嚥性肺炎は再発しやすいため、適切な予防と管理が重要です。


◎誤嚥性肺炎の原因

誤嚥性肺炎の原因としては、嚥下機能の低下が主な要因ですが、他にも口腔内の衛生状態が悪いことや、嚥下反射の鈍化、噛み合わせの不良なども影響します。特に、口腔内の細菌が増殖すると、誤嚥した際に細菌も一緒に肺に入ってしまい、炎症を引き起こしやすくなります。


■オーラルフレイルとは?


オーラルフレイルは口腔機能の低下を指す言葉で、高齢の患者様に多く見られます。この状態が進行すると、噛む力や飲み込む力が衰え、日常生活に支障をきたすことがあります。オーラルフレイルは、全身の健康状態にも影響を与えるため、早期の発見と対策が重要です。


◎オーラルフレイルの症状

オーラルフレイルでは、食べ物をしっかりと噛むことが難しくなります。また、発音が不明瞭になることや、食事中にむせやすくなることも特徴です。さらに、口腔内の乾燥や口臭の悪化もオーラルフレイルのサインと言えます。


◎オーラルフレイルの原因

オーラルフレイルの主な原因は、加齢による口腔機能の低下です。加齢に伴い、口の周りの筋肉や顎の骨が弱くなることで、噛む力が衰えます。また、歯の喪失や歯周病もオーラルフレイルを引き起こす原因となります。噛み合わせが悪い状態が続くと、食べ物を十分に噛み砕くことができず、飲み込む際に負担がかかるため、嚥下機能も低下します。


■誤嚥性肺炎とオーラルフレイルの関係は?


誤嚥性肺炎とオーラルフレイルは、共に口腔機能の低下に関連する病気です。これらは、日常生活に大きな影響を与えるだけでなく、全身の健康にも深刻な影響を及ぼす可能性があるため、適切な予防と対策を講じることが重要です。


◎2つの病気の密接な関係

オーラルフレイルが進行すると、口腔内の衛生状態も悪化しやすくなります。口腔内の細菌が増殖すると、誤嚥時にこれらの細菌が肺に入り込み、炎症を引き起こしやすくなります。また、歯周病や虫歯が進行すると、口腔内の健康状態がさらに悪化し、誤嚥性肺炎のリスクが高まります。さらには、オーラルフレイルによって飲み込む力や反射機能が衰えることで、誤嚥性肺炎のリスクが大きく高まるのです。このように、オーラルフレイルと誤嚥性肺炎には密接な関わりがあります。


◎病気の予防と対策が重要

予防と対策としては、口腔ケアの徹底が不可欠です。定期的な歯科検診やプロフェッショナルクリーニングを受けることで、歯周病や虫歯を予防し、口腔内を清潔に保つことができます。また、噛み合わせの調整や、嚥下機能を改善するためのリハビリテーションも効果的です。お子様や保護者の方々と一緒に、口腔体操を行うことで、口腔機能を維持・向上させることができます。


さらに、バランスの取れた食事や適度な運動を心掛けることで、全身の健康を維持し、オーラルフレイルと誤嚥性肺炎の進行を防ぐことができます。日々のケアを怠らず、定期的な歯科検診を受けることで、健康な口腔環境を保ち、快適な生活を送りましょう。


オーラルフレイルと誤嚥性肺炎の関係を理解し、早期の予防と対策を講じることで、患者様の健康と生活の質を向上させることができます。適切な口腔ケアと生活習慣の見直しを通じて、これらの疾患を予防し、健康で充実した日々を過ごしましょう。


■まとめ


今回は、誤嚥性肺炎とオーラルフレイルの関係について、江南市小郷町のグリーンデンタル夫馬が解説しました。どちらも高齢の方が発症しやすい病気で、本文でも述べたように相互作用が認められます。特に誤嚥性肺炎は命に関わるような症状にまで発展しかねないため、予防策を十分に講じることが大切です。誤嚥性肺炎もオーラルフレイルも予防歯科の観点から対策できる部分が多いので、関心のある方はいつでもお気軽にグリーンデンタル夫馬までご相談ください。


グリーンデンタル夫馬
歯科医師
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