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「噛めない」から「柔らかい」食事は危険? 食習慣の偏りが招く高齢者の口腔機能低下と対策


「最近、硬いものが噛みにくくなった」「食事は柔らかい食べ物ばかり選んでいる」といったお悩みを抱える患者様は少なくありません。


一見すると、お口に負担をかけない“やさしい食事”のように思えますが、実はその習慣が口腔機能低下症を招くきっかけになることがあります。口腔機能の低下は、噛む力や飲み込む力の衰えだけでなく、全身の健康にも影響することがあります。


今回は、江南市小郷町のグリーンデンタル夫馬の歯科医師として、柔らかい食事がもたらすリスクと、今日から見直したい食習慣についてわかりやすく解説します。


■口腔機能低下症を招く食習慣とは?


◎噛む回数が減ることで起こる機能低下

口腔機能低下症とは、噛む・飲み込む・話すといったお口の働きが、加齢や生活習慣の影響で徐々に衰えていく状態を指します。


柔らかい食べ物中心の食習慣が続くと、歯や歯ぐきだけでなく、噛むために必要な筋肉や舌の動きが十分に使われなくなります。


その結果、そしゃく機能(食べ物をすりつぶす力)が低下し、さらに噛めなくなるという悪循環に陥りやすくなります。


◎栄養バランスの偏りが機能低下を加速

食事が柔らかいものに偏ると、たんぱく質や食物繊維、ミネラルが不足しがちになります。たんぱく質は筋肉を保つ材料であり、噛む力を維持するためにも欠かせません。


また、よく噛む必要のある食材を避けることで唾液の分泌量も減少し、お口の中が乾きやすくなります。唾液はむし歯や歯ぐきの炎症を防ぐ重要な役割を担っているため、口腔環境の悪化にもつながります。


◎「噛めない」経験が食行動を変えてしまう

一度「噛みにくい」「飲み込みにくい」と感じると、無意識のうちに柔らかい食べ物を選ぶようになります。


この積み重ねが、口腔機能を使う機会を減らし、結果として口腔機能低下症を進行させる要因となります。具体的にどのような食習慣が注意すべきかは次の章で詳しく解説します。


■注意が必要な食習慣・柔らかい食べ物とは?


◎噛まなくても食べられる食事が中心

おかゆやうどん、食パン、柔らかく煮込んだおかずなどは、歯や歯ぐきへの負担が少なく、噛む力が弱くなった方でも食べやすい食事です。


しかし、こうした「ほとんど噛まずに飲み込める食事」が日常的に続くと、咀嚼に関わる筋肉や舌の動きが十分に使われなくなります。噛む回数が減ることで、噛む力そのものが低下し、さらに硬いものが食べにくくなるという悪循環に陥りやすくなります。


また、短時間で食事を終える習慣も、噛む動作を省略する原因となり、口腔機能低下を進める要因の一つです。


◎加工食品・単品食べが多い

柔らかい加工食品や、麺類・丼ものなどの単品で済ませる食事は、噛み応えが少ないだけでなく、栄養バランスが偏りやすい傾向があります。


特に不足しやすいたんぱく質やビタミン、ミネラルは、口周りの筋肉や歯ぐきを健康に保つために欠かせない栄養素です。


これらが不足すると、噛む力やお口の持久力が低下しやすくなり、結果として口腔機能低下症の進行を助長してしまうことも。噛む刺激が少ない食事と栄養の偏りが重なることで、お口全体の機能が衰えやすくなる点には注意が必要です。


◎歯の不調を放置したまま食事を調整している

「歯が痛い」「歯ぐきが腫れて噛みにくい」「歯並びの変化で食べづらい」と感じながらも、歯科を受診せずに食事内容を柔らかくすることで対応している方は少なくありません。


しかし、むし歯や歯ぐきの炎症、噛み合わせの乱れといった原因を放置したままでは、噛みにくさは根本的に改善されません。


その結果、噛むことを避ける食習慣が定着し、口腔機能を使う機会がさらに減少してしまいます。早期に歯科で原因を確認し、適切な治療や調整を行うことが、口腔機能低下を防ぐ重要なポイントです。


■全身の健康を守るために食習慣を見直そう


◎「噛める範囲」で噛む食材を取り入れる

口腔機能低下症を防ぐためには、無理のない範囲で噛み応えのある食材を食事に取り入れることが大切です。大きさを調整した野菜や、少し歯ごたえのあるたんぱく質食品を意識するだけでも、噛む回数は増やせます。


◎栄養バランスと唾液分泌を意識する

バランスの良い食事は、筋肉や歯ぐきを健康に保ちます。また、よく噛むことで唾液が分泌され、お口の自浄作用が高まります。日々の歯みがきと合わせて、食習慣からお口の健康を守る意識を持つことが重要です。


◎歯科での定期的なチェックを習慣に

噛みにくさを感じたら、早めに歯科医院で相談することが、口腔機能低下症の予防につながります。グリーンデンタル夫馬では、患者様一人ひとりのお口の状態に合わせたアドバイスを行い、食事とお口の健康を長期的にサポートしています。


■まとめ


柔らかい食べ物中心の食習慣は、一時的には楽に感じられても、噛む力や飲み込む力を低下させ、口腔機能低下症を招くリスクがあります。口腔機能の衰えは、食事の楽しみを奪うだけでなく、全身の健康にも影響します。


大切なのは「噛めないから避ける」のではなく、「噛める力を守る」視点で食習慣を見直すことです。気になる症状がある方は、江南市小郷町のグリーンデンタル夫馬までお気軽にご相談ください。


グリーンデンタル夫馬
歯科医師
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