子どものしゃべる・噛む・飲み込む・呼吸する機能が十分に発達しない「口腔機能発達不全症」。
ケースによっては、ORT矯正と呼ばれる矯正治療が必要となることもあります。その際、気になるのが保険適用の有無です。矯正治療は、比較的高い費用がかかることから、保険が適用された方がありがたいことかと思います。
そこで今回は、口腔機能発達不全症の矯正治療で、保険が適用されるのかどうかについて、江南市小郷町のグリーンデンタル夫馬が解説をします。
目次
■口腔機能発達不全症の矯正は保険適用外(原則)
矯正治療は、悪い歯並びや噛み合わせ、口腔機能発達不全症などの問題を解決するための方法であり、むし歯や歯周病の治療とは本質的に異なるものです。
つまり、むし歯や歯周病というのは、今現在、患者様の歯や歯ぐきにダメージが及んでいて、放置していると重症化していく病気であることから、健康保険でサポートしてでも今すぐに治すべきだと考えられています。
一方、歯並びや噛み合わせの問題や口腔機能発達不全症は、患者様の健康をただちに害することはなく、放置していても深刻なトラブルを必ず招くというものでもないため、矯正治療には原則として保険が適用されないのです。
もちろん、歯科医師の立場からすると、口腔機能発達不全症はむし歯や歯周病と同じくらい、場合によっては、深刻なトラブルへと発展しかねない病気であることから、矯正治療などでしっかり治すべきだと考えますが、そこまで健康保険でサポートするのは現実的に難しいことも理解しています。
◎子どもの矯正治療を保険でできることもある?
口腔機能発達不全症の矯正治療が保険適用外となるのは、あくまで原則です。どんなものにも例外があり、それは口腔機能発達不全症の矯正治療にも共通しています。具体的には、以下に挙げるような口腔機能発達不全症のケースでは、矯正治療に健康保険が適用される場合があります。
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永久歯の萌出不全に伴う噛み合わせの異常
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顎変形症の手術前後の矯正治療
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特定の疾患に伴う噛み合わせの異常
ただし、これらは限定的なケースであり、ほとんどのお子様の口腔機能発達不全症の矯正は、自費診療となる点に注意しなければなりません。
■口腔機能発達不全症の矯正治療とは?
当院の口腔機能発達不全症の治療では、ORT矯正を行うことがあります。ORT矯正とは、口呼吸や指しゃぶり、舌突出癖などで発達が遅れた口腔周囲筋を、専用の装置で鍛える治療法です。
マウスピース型の装置を就寝中と日中1時間装着するので、学校での生活に支障をきたすことはありません。当院のORT矯正は、440,000円(税込)で対応させていただいております。
※その他、検査・管理・処置料などが別途必要です。
■口腔機能発達不全症の矯正は医療費控除の対象
ここまでの解説で、口腔機能発達不全症における矯正治療には、原則として保険が適用されないことをご理解いだけたかと思いますが、医療費控除は利用できます。
医療費控除とは、自分や家族のために支払った医療費が年間で100,000円を超えた場合に、所得税の一部が還付される制度です。審美性の向上を主な目的とする矯正治療は、医療費控除の対象外となりますが、口腔機能発達不全症における矯正治療が該当することはほとんどありません。
■口腔機能発達不全症を放置するとどうなる?
ひと言で口腔機能発達不全症と言っても、軽度から重度まで程度はさまざまで、数年経っても大きな問題を引き起こさないこともありますが、多くのケースで以下に挙げるような症状が悩みの種となることもあるため、十分な注意が必要といえます。
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歯並びや噛み合わせが悪くなる
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歯周病やむし歯になりやすくなる
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姿勢が悪くなる
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顔立ちが非対称になる
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口呼吸が多くなる
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睡眠時無呼吸症候群を発症する
■まとめ
今回は、口腔機能発達不全症の矯正治療には、保険が適用されるのかどうかについて解説しました。口腔機能発達不全症に限らず、矯正治療は原則として保険が適用されず、ほとんどのケースは自費診療となる点に注意が必要です。
そんな口腔機能発達不全症を根本から改善したい場合は、江南市小郷町のグリーンデンタル夫馬までご相談ください。当院では、ORT矯正というお子様の心身にかかる負担を抑えた方法で、口腔機能発達不全症の治療を行っています。