抜歯矯正
聞いたこと無いでしょうか?
歯の矯正のために抜歯をして矯正することです。
なんで抜歯しなくてはいけ無いのでしょうか?
それは、歯がきれいに並ぶ余裕が無いから、抜いて歯が並ぶスペースを確保するためです。
仕方ない、と思うのも一つの意見です。
でも私は、自分の子供にはそうさせたくはありません。
なぜそう思うのか?
歯科医師という職業の父が思う理由
2つあります。
1 将来を見据えて、健康な歯を残してあげたいから
大人の歯は親知らずを除いて28本、抜歯矯正で上下左右1本ずつ抜かれると28−4=24本
8020(ハチマルニイマル)運動というものがあります。
ざっくりと言うと、最低20本ないとちゃんと噛むことができないから、80歳で20本残そうね運動、です。
10代で抜歯矯正してしまうと、もう20本まで残り4本しかありません。
その子が80歳まで70年近くある人生で、はたして20本残すことができるでしょうか?
厚労省の統計(歯科疾患実態調査)では、
全国平均で40代から歯は4年に1本のペースで減少していく計算になります。
はたして、80歳で20本残すことができるでしょうか?
私は、自分の子は平均的だと思うので、抜歯矯正するとなると、少し不安です。
高齢者になってちゃんと噛めないと、消化不良をおこし、低栄養になり虚弱体質、行く末は要介護です。
極論ですが、今、医療の現場で話題になっていることです。
逆説で、要介護防止のためには歯を残そう、ということです。
そして噛むことが脳への刺激となり、ボケ防止にもつながります。
生涯健康でいるには、できる限り歯は残しておく必要があるのです。
2 様々な病気を引き起こすきっかけになるかもしれないから
歯を抜いて、歯を並べるということは、
元々のアゴより小さくなる可能性が高いです。
歯の内側、特に上アゴの内側のスペースは何のためにあるでしょうか?
それは、舌を置く場所になっています。
アゴが小さくなると、そのスペースも同じく小さくなります。
そうなると、舌を置く場所が狭くなるのです。
歯の矯正をしても、舌の大きさに変わりはありませんので、舌がはみ出ることになります。
はみ出た舌はどこにいくのか?
前には歯があるのでいけません。
ということは、後ろにいくしかありません。
後ろには何があるでしょうか。
そう、気道(正確にはその中の咽頭)です。
気道を舌が圧迫してしまうことが起こります。
そうなると、どうなるでしょうか。
呼吸がしにくくなります。
呼吸がしにくくなると、頭の位置が前傾になります。
前傾になると背中が曲がり、姿勢が悪くなります。
そして、寝ている時、気道をふさぎやすくなるので、いびきをかくようになります。
ひどくなると、睡眠障害の一つである閉塞性の睡眠時無呼吸症候群になってしまうかもしれません。
私は睡眠医療も勉強しているので、その怖さを十分に知っています。
睡眠時無呼吸になると、高血圧や糖尿病、脳梗塞など様々な病気になるリスクが高くなります。
睡眠時無呼吸症候群は、様々な病気の引き金になると言われているのです。
そして何よりも、睡眠時の低酸素症を引き起こし、
それが小児であれば成長、学力に大きく影響します。
頭でっかちなことを言って、、、とお思いになるかもしれません。
しかし、人生は一度きりです。
後悔しても戻ることはできません。
親が子の人生を左右させる選択をすることは、実は結構多くあると私は思います。
私は親として間違った選択をしたくない、させたくないのです。
なので、抜歯矯正をしなくてもいいような矯正方法をいくつも学び、
その結果、現在のMyobrace矯正と出会いました。
流行りだからとか、おもしろそうだから、という理由でこの方法を行ってはいません。
しっかりとした理論のもと、日々研鑽を積んで、診療にあたっています。
とてもいい方法だと思っています。
Myobrace矯正をもっと詳しく知りたい方は、当院のページを見ていただき、
さらに詳しく知りたい、検査してみたいと思われる親御さんは、ご連絡ください。
相談のみのご予約も受け付けております。
文章長かったですね。最後まで読んでいただきありがとうございました。
グリーンデンタル夫馬
夫馬 吉啓